多汗症という病気で悩み続けている方、あなたは一人じゃありません。
私も小学生からずっと多汗症で悩み続けてきました。
多汗症について、多くの方が同じように悩みながらも誰にも言えずに苦しんでいます。
この病気について、少しでも多くの方に知ってもらえたらと思います。
あなただけでなく、多汗症で悩み続けている人がいるんだと思っていただけたら嬉しいです。
多汗症とは?

みなさん、まず多汗症という病気をご存知でしょうか?
簡単に言うと、多汗症とは手や足、脇、人によっては顔や背中など全身から多くの汗が出る病気です。
僕は手、足、脇、顔、背中全部ですね。
多汗症の人は歩いたら背中・顔が濡れる、座ったら膝裏・太ももが濡れる、常に手・足・脇は濡れているといった感じです。
多汗症はまだ世間的にもあまり認知されていない病気だと思います。
この認知されていないということが、多汗症の患者にとっては1番辛いことです。
そのため誰にも言えず、1人でずっと抱え込んでいる方が多いです。
なかなか人に理解されない病気なので、人と関わることが嫌になる方も多いかと思います。
肉体的な問題だけでなく、精神的にもやられてしまうのが多汗症です。
また認知度が低いからか、絶対的な治療法が確立されてないということも問題です。
海外では多汗症を大きな病気として治療を進めている国もあるみたいですが、日本はまだまだです。
一応手術する方法などもありますが、副作用などのリスクもあり、なかなか踏み出すことができないのが現状です。
多汗症についての自分の体験談

ここからは自分がどういう風に多汗症と付き合ってきたのかお話ししたいと思います。
自分が他の人と違うと気づいたのは小学生の時でした。
組体操で手を繋いでいるとき、友達から

よーしょー君手汗すごいから一緒に組体操するの嫌だ!
と言われました。
この言葉でとても傷つき、組体操をするときは運動場の砂を何度も何度も手につけて汗で滑らないようにしていたのを覚えています。
これがきっかけで人に触れるのが怖くなりました。
さらに自分に追い打ちをかけたのはピアノをやっていたことです。
小さい頃からずっとピアノをやっていましたが、ある日レッスンで先生のピアノを汗でベチャベチャにしてしまいました。
その時の先生の驚いた顔が今でも忘れられないですね。
その後すぐにピアノをやめました。
まだこの時は携帯なども持っておらず、インターネットも使ったことがなかったので、これが多汗症という病気だとは知ることはありませんでした。
高校に入って、自分の携帯を持ち、ここで始めてインターネットから多汗症という病気を知りました。
私以外にも多くの方が悩んでいること、治療法があることを知り、とても喜びました。
しかし、高校生になると汗を指摘されるということが逆に減りました。
高校生になると人を触ることなんてほとんどないですしね。
なので、人に触れるという行為があるイベントなどを諦める以外、あまり悩むことなく高校生活は過ごすことができました。
多汗症と大学生活

多汗症が問題になったのは大学に入ってからでした。
小さい頃からのずっと夢だった理学療法の道へと私は進みました。
リハビリの仕事、つまり人に触れる仕事です。
これは私にとっては地獄でした。
実技で人に触れるたびに、手汗やばい!緊張しすぎちゃう?足の裏の汗やばない?などと言われるようになり、大学に行くのが嫌になった時もありました。
友達の中にこの病気について知っている人などいませんでした。
そして自分には打ち明ける勇気がありませんでした。
どうにか多汗症について隠し続け、学年が1つ上がりました。
当たり前ですが、学年が上がれば上がるほど実技は増え、人に触れる機会が増えます。
そんなある日のことでした。
私はある時から1人の友達とずっと実技のペアを組んでいました。
実技で手を触れる機会があって、その人に手を触れられた時、なぜだかわかりませんが、実は俺多汗症って病気で汗よくかくんだよねーって言い、この病気について簡単に話しました。
その時友達は、そうなん!俺は逆に手が乾きやすくて皮めくれるから2人合わせたらいい感じやんーっと言ってくれました。
この言葉に私は救われました。
言ったら引かれる、変に思われると自分が思い込んでいただけだったということに気づきました。
もちろん汗をかいていたら不快に思われる方がいるということは理解しています。
しっかりと話せば、全員が全員気持ち悪いと思うことはないと大学生になってやっと気づきました。
今ではその友達には、多汗症やもんなーといじられたりもするくらいの仲です。
そこから親にも打ち明け、大学の教員にも多汗症で悩んでいると打ち明けました。
一番打ち明けるまでに時間がかかったのが一人目の人で、その後は多汗症について人に言えるようになりました。
大学の先生方に相談した時にも、こういう体質なんですって患者さんにしっかり了承取ればいいよ、ちゃんとハンカチもって誠実に対応したら怒られないなどと親身になって話を聞いてくださりアドバイスも下さりました。
正直親はこの病気についてはきちんと受け止めてくれていないのですが…
それでもこの病気でずっと行きたくない、辞めたいと思っていた大学が一気に楽しいものとなりました。
その後はTwitterの方でもこういう病気なんだということを発信し、同じような悩みを持った方ともいっぱい繋がらせていただきました。
その方達からいろいろな対処法や、治療法なども教えていただき、いろいろと試させていただいてます。
現在はDermadryとパースピレックスという治療によって、ほぼほぼ汗は止まっています。
多汗症で悩み続ける方へのまとめ

同じように多汗症で悩んでいる方に言いたいのは1人で抱え込まないでほしいということです。
必ず味方になってくれる人はいます。
もちろんそれが誰かまではわかりません。
私にとっては大学の友達がそうでした。
1人の人が知ってくれてるってだけでも心はスッと楽になります。
私自身もまだ完全には多汗症は治っていませんが、それでも前に比べたら楽しく毎日を過ごせるようになってきました。
この病気になったことで、人に触れるのは苦手になったし、人付き合いはまだ少し苦手だし、いいことなど1つもなかったです。
手術する方法などもありますが、私はやってませんし、正直怖いです。
手術をしなければ多汗症は一生付き合っていく病気になると思います。
それならいろんな方に多汗症について話して、ちゃんと病気について理解してもらいましょう。
私もブログで多汗症について、発信し続け、いろんな方にこの病気について知ってもらおうと思います。
一緒に多汗症について皆さんに知ってもらいましょう。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
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